WTTフィーダー・ストックホルム大会で倪夏蓮が魅せた技。単3位、女子複で優勝。左手には……何が!?

いきなり発売前の新ラケットで結果を出した倪夏蓮。
「これ、かなり良い感触よ。SO GOOD!」

10月7日に閉幕したWTTフィーダー・ストックホルム大会(スウェーデン)でVICTASプレーヤーの倪夏蓮(ルクセンブルク)がシングルスでは日本の森さくら(日本生命)に準決勝で2−3の惜敗したもののメダルを獲得。

女子ダブルスでは世界選手権メダル獲得した時のパートナーであるデヌッテ(ルクセンブルク)と組んでWTT初優勝(女子ダブルス)を飾った。
「決勝の前はしっかり準備をした。そして作戦通りに試合をできたし、冷静だった。簡単に勝ったように見えるかもしれないけど、すべてのボールに全力を尽くした結果だと思う」(倪夏蓮)。
「私たちは凡ミスもなく、とても良いプレーができた。私たちにとってWTTの女子ダブルスの初タイトル。とてもうれしい」(デヌッテ)

倪夏蓮(ニ・シアリエン)は現在60歳。7月のWTTフィーダー・ハビージョフ(チェコ)大会でWTT初タイトルを獲得し、8月に中国のイベントに参加予定だったが、急遽キャンセルして大会の調整に入っていた。現在、世界ランキング44位だが、来年までに世界ランキングを上げて、パリ五輪出場を狙っている。

今回、注目したのは左手に握られた新しいラケットだ。長年、『SWAT』(VICTAS)を使用していたが、今大会から自身のモデル『倪夏蓮』(VICTAS ザ・レジェンドシリーズ)を使っている。共同開発したラケットで、本人には最終サンプルが1本しかなかったのだが、「とても感触が良かった」と、そのラケットを気に入って、今大会で使用した。
白ベースのグリップに、燃えるような赤色をワンポイントにした。この配色は本人の希望だ。
日本では11月下旬発売予定となっているが、一足早く、本人がその実績でラケットの良さを証明した。
<記事=卓球王国 写真=WTT>