- 松下浩二「VICTASを優先的に売るんですよね?と営業は聞いてきます。でも、手を組んだからにはVICTAS、XIOM関係なくどんどん売れば良い」
2024年07月31日
VICTAS松下浩二社長
かつてヤマト卓球(現VICTAS)を総代理店として日本市場に参入したXIOM。2019年からは代理店契約を終え、独自で販売を行っていたが、7月17日にVICTASとXIOMはアライアンス(提携・同盟)契約を結び、再び一部のXIOM商品をVICTASが販売することになった。
VICTASとしてXIOMの武器であるラバーを販売するものの、他の商品は従来のXIOMの日本での販売チャンネルを通してユーザーに届けるという独自の方法を採用した。
●-XIOMのラバーをVICTASが自社製品とともに販売すると聞いています。去年くらいからXIOMのウエアは良くなっています。一方、VICTASのアパレルも好調です。そこでのバッティングや競合意識はVICTASとしては持っていないですか?
VICTAS松下浩二社長 それは今のところあまり考えていません。なぜなら今はまだXIOMのウエアはそれほど市場には回っていないからです。またXIOMの営業マンは数がいないので、チームウエアを取った、取られたというバッティングはないです。お客さんが直接、XIOMのウエアがかっこいいからショップに注文することはあっても、現時点では競合していないし、先にVICTASがXIOMのラバーに集中するのは形として良いと思います。
●-将来構想はどうでしょうか。
XIOM フィリップ・キムCEO(以下PK) 今までもこれからも良いラバーを良い価格で提供するのがプランです。高品質のものをVICTASの良いサービス、強い販売チャンネルを通して提供したいですね。
松下 シンプルに言えば、卓球界でNo.1になりたいということです。トップ選手を獲得したいし、お客さんに対してXIOMの良いラバーをうちの営業マンを通じて広めていくことができると思うし、VICTASのラバーはもちろんですが、XIOMのラバーの中からお客さんが選べる、その選択肢が増えることは良いことだと思っています。
●-でも営業マンは利益率の良いVICTASの商品を売りたがったりしませんか?
松下 ぼくにも「XIOMと手を組んでもやっぱりVICTASを優先的に売るんですよね?」と営業は聞いてきます。でも、手を組んだからにはVICTAS、XIOM関係なくどんどん売れば良いと思っています。とにかく市場でのシェアをさらに取っていくことがこのアライアンスの目的のひとつです。だからVICTASなのかXIOMなのか、と気にしない。手を組んだからにはより多くのラバーを売るだけです。我々は自信を持って売れるラバーを持っているのですから。
PK 今回のアライアンスはXIOMにとっては緊急に必要なことでした。なぜならバタフライの新しい戦略がそこにあったからだです。利益率が今までよりも少なくなるとしてもVICTASを通してマーケットシェアを取りに行くことが重要だったのです。
●-両社のアライアンスで提示されるものを楽しみにしたいですね。
XIOMフィリップ・キムCEO