「異質のVICTAS」が手がけた
異質攻撃型ラケット
『アテネス』シリーズ登場

2025年11月14日

 今年10月に発売となった『アテネス』シリーズのコンセプトはズバリ、「VICTAS初の異質攻撃型ラケット」。VICTASは前身であるヤマト卓球、TSPブランド時代から『スペクトル』に『スピンピップス』、『カール』など、長く世界で支持される表ソフト、粒高の名作をリリースしてきたが、それらをさらに生かすラケットとなっている。

 「開発においての大きな軸は『異質(表ソフト・粒高)攻撃型』プレイヤーが、『戦型専用の用具』でもっと活躍してほしい!という思いからでした。もちろん、当社はTSP時代から異質ラバーが強みでしたので、そこを生かしたい気持ちもありました。卓球は『強い』や『速い』だけではない個性や強みを活かして勝負できるスポーツですので、様々な戦型がもっと輝けるようにと異質専用ギアを開発しました」(VICTAS担当者)

 『アテネス ウッド』『アテネス アタック』『アテネス カーボン』の3本を同時発売したが、いずれも「スマッシュの打ちやすさ」と「変化のつけやすさ」を重視して開発。異質攻撃型として全日本混合ダブルスチャンピオンに輝いた安藤みなみも開発に携わり、何度も試打を繰り返して『アテネス』シリーズは完成に至った。

安藤みなみ

 「スマッシュの打ちやすさ」と「変化のつけやすさ」という共通のテーマに加え、繊細なボールタッチが求められる表ソフトや粒高と合わせるということで、単純に「弾みが強い」「打球感が硬い」といった評価だけでなく、異質型ならではのフィーリングも重視。また、安藤によると異質型はフォア面とバック面で異なる種類のラバーを貼るため、ラケットを選ぶ際は両面のラバーとの相性を考える必要があり、ラケットの選択が難しかったという。そんな意見も踏まえ、裏ソフト・表ソフト・粒高のいずれと組み合わせてもしっかりラバーの性能を生かせるブレードとなっている。

 安藤も使用する5枚合板の『アテネス ウッド』はシリーズで最も性能のバランスに優れ、適度な反発力と操作性の高さ、コントロールのしやすさで変化が非常につけやすい。
 同じく5枚合板の『アテネス アタック』はやや硬めの木材を使用することで、変化のつけやすさがありながら、攻撃力がアップ。アウターにUカーボンを搭載した『アテネス カーボン』はシリーズ最高の弾みとスピードで、スマッシュの威力と表ソフトや粒高での快速ナックルが魅力だ。

〈アテネス ウッド〉

●¥8,250(税込)
●木材5枚
●グリップ:FL
●板厚:5.7㎜
●ブレードサイズ:158×150㎜
●平均重量:80g

〈アテネス アタック〉

●¥16,500(税込)
●木材5枚+Uカーボン2枚
●グリップ:FL
●板厚:6.4㎜
●ブレードサイズ:158×150㎜
●平均重量:90g

〈アテネス カーボン〉

●¥16,500(税込)
●木材5枚+Uカーボン2枚
●グリップ:FL
●板厚:6.4㎜
●ブレードサイズ:158×150㎜
●平均重量:90g

 ちなみに『アテネス』というネーミングはギリシャ神話に登場する女神・アテナから取られている。パワーやスピードだけでなく、緩急や長短、球質の変化を駆使して知的に戦う異質型のプレーを、知恵と戦略を司どるとされるアテナと重ね合わせた。「異質のVICTAS」が細部までこだわって作り上げた『アテネス』シリーズ、異質攻撃型なら、ぜひ手に取ってほしいラインナップだ。