VICTAS JOURNAL
世界卓球速報 with 卓球王国
「タフな準決勝を乗り越えての優勝に価値がある」。不沈艦、中国が11連覇
10日間にわたる熱戦もいよいよ閉幕。大会最終試合となった男子決勝では、絶対王者・中国と快進撃を続けるフランスが対戦。準決勝では韓国にあと一歩のところまで追い詰められた中国だが、決勝ではフランスにストレートで勝利し、11連覇を決めた。
●男子決勝
<中国 3−0 フランス>
◯王楚欽 4、8、3 F.ルブラン
◯樊振東 −9、4、−8、10、7 A.ルブラン
◯馬龍 −7、2、4、6 ゴーズィ
トップは今大会全勝のフェリックス・ルブランと昨日韓国戦で1敗した王楚欽。スタートでミスが出るフェリックス。2ゲームは終盤まで競り合うも、7−7から離され、11−8で王が連取、3ゲーム目はフェリックスはなすすべもなくストレートで王が圧勝した。
2番のアレクシス・ルブランが樊振東に挑む。一球一球変えていく多彩なサービスと果敢な攻撃で11−9でアレクシスが1ゲーム目を取る。2ゲーム目、樊の逆襲が始まる。一気に11−4と取り返す。しかし、アレクシスも踏ん張る。3ゲーム目に早いテンポからカウンターを決め、10−5とゲームポイント、10−8に追い上げられたところでフランスがタイムアウト、次の台上ボールをフォアの強打で決め、11−8でアレクシスが奪い返した。
準々決勝、準決勝で自分だけが勝利を挙げられなかったアレクシスが期するものは大きかったはずだ。4ゲーム目、アレクシスが2−0とリードしたところがで、中国がタイムアウト。互角のラリーが続く。10−9とアレクシスがマッチポイントを奪ったが、樊が3本連取して10−12と樊が取り返して、最終ゲームへ。
いきなり4−0と樊がリード。結局スタートの4本が大きく、11−7樊振東が勝利した。しかし、マッチポイントを奪ったアレクシスも大健闘だった。
3番は馬龍対ゴーズィ。最近の高速卓球の中では珍しい中陣・後陣での多彩なテクニックを持つファンタジスタ、シモン・ゴーズィ。しかし試合のスタートでは前陣でのアグレッシブな攻撃を仕掛け、馬龍の機先を制し、11−7でゴーズィが取る。しかし、五輪金メダリストがギアを上げるのに時間はいらない。2ゲーム目を11−2で取り、3ゲーム目を4本、4ゲーム目を6本で取り、中国が11連覇を達成した。
強すぎる中国の時代は続く。男子の韓国、女子の日本。鍛えられた中国卓球を打ち崩す瞬間もあったのだが、それでもなお負けない王者がいる。
馬龍の優勝コメント「昨日のタフな準決勝を乗り越え、今日はトップの王楚欽にプレッシャーはあったと思うが、よく頑張り、樊振東も頑張った。価値のある優勝だ。みなさんありがとう」