VICTAS JOURNAL

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チェコ戦トップで勝利した張本智和。明日のタイペイ戦は「ワクワクしています」

 今大会、田中佑汰・篠塚大登・松島輝空の3選手が世界団体初出場の日本男子チーム。前回大会の3位入賞に大きく貢献した戸上隼輔の一時離脱の影響は大きいが、チェコ戦では「初陣」の篠塚と松島がほぼ完璧なプレーを見せた。ともに国際大会での経験は豊富。1ゲーム目の出足は慎重なプレーもあったものの、1ゲーム目の中盤からギアを上げていったのはさすがだ。

 そしてトップで勝利し、エースの重責を果たしたのが張本智和。試合後のミックスゾーンで、初出場のふたりが後ろに控える中、トップで出場した心境を尋ねられ、「少しは意識してしまったっ部分があります。やっぱりぼくが背中で見せなきゃいけない。できるだけいい勝ち方をしたかったし、競ったとしても頼もしい姿を見せたかった」とコメント。「まあ、今日は最低限はできたのかなと思います」(張本)。

世界団体初出場の篠塚(中央)・松島(右)にエースの矜持を見せた張本(左)

 日本男子チームは明日、第1ステージ(グループリーグ)の天王山であるチャイニーズタイペイ戦を迎える。世界ランキング8位のスーパーエース・林昀儒、経験豊富な大ベテラン・荘智淵、そして19歳の新鋭・高承睿とバランスのとれた布陣。日本と同じく、五輪団体戦の出場権を手にするべく、全力で日本を倒し、グループ5の1位通過を狙ってくるだろう。勝負は五分と五分だ。

チャイニーズタイペイのスーパーエース、世界ランキング8位の林昀儒

 2点獲りが期待されるエース・張本は「今日とは180度違って、正面から向かってくる3人が相手。日本の3人があちら(チャイニーズタイペイ)の3人に打ち勝てるかどうか、本当に熱い試合になると思う」と語る。

 「もちろん、ぼくはエースとして勝たなければいけない。でも誰が出ても3人とも期待できるので、自分以外の試合に対してもワクワクしています。でもやっぱり、自分の試合に集中するのが一番ですね」(張本)

 第1ステージの「天王山」を前に、「ワクワクしている」と語る張本の姿勢が頼もしい。今日のポランスキー戦でもYGサービスやハイトスサービスなど、様々なサービスを試してチャイニーズタイペイ戦に備えていた。明日の勝利で、一気に五輪団体戦の切符を手繰り寄せたい。

運命のチャイニーズタイペイ戦へ、エース張本が2点獲りに挑む!